一人っ子はかわいそう、という言葉を最近知りました。
そんなことはないと思うのですが、そういった偏見に悩まされる親もいらっしゃるんでしょう。
そして妙なことに、一人っ子と検索すると親目線のメリット・デメリットが書かれた記事がズラリ。
はっきり言って、すごく違和感。
一人っ子として育った私からすると、かわいそうという偏見も、親目線のメリット・デメリットも等しく「何を言ってるんだ?」と感じてしまいました。
私は一人っ子です。25年生きてきて、色々と思うところはありました。
一人っ子だったから今の自分があって、そんな自分が私は好きだと、今なら言い切れます。
今回の記事では、今までに感じた一人っ子ならではのリアルな感情を綴ってみました。
よかったら読んでみてください!
目次
一人っ子にまつわる思い出
幼少期
幼少期は「一人っ子」というものを認識していなかった気がします。
年上の従兄弟は2人とも一人っ子でしたし、兄弟を意識する機会がなかったのかも。
幸い近所の友達とは毎日のように公園で遊んでいたので、寂しいと思った記憶はありません。
もちろん、家にいるときは部屋にこもって一人遊びをしていました。
しかし私にはこれが普通だったので、特に寂しいとも思いませんでした。
母も専業主婦でずっと家にいてくれたことも幸いしたのかもしれません。
一人っ子は良いよね
「一人っ子は良いよね〜欲しいものなんでも買ってもらえるんやろ?」
たぶん何気ない一言。悪気はないと思いますが、よく言われました。
当時の私には結構いやな言葉だったんですよね。
「ほんまに良いと思って言ってんの?!」って(笑)
欲しいものを何でも買ってくれるような育て方もされていなかったので、兄弟がいる方がずっと良いけどな〜と思っていました。
言ってはいけない言葉
小学生のころは、兄弟って「家で一緒に遊べる人」ぐらいの認識でした。
友達の話を聞いていて、家で一緒にゲームとかできるのはいいな〜って。
ですが友達には大概兄弟がいたので、なんで私にはいないんだろ?と純粋に疑問でした。
そんな私はある日、母に聞いてしまいます。
「なんで私には兄弟がいないの?」
その時のことは鮮明に覚えていて、母は私を抱きしめて「ごめんね…」と言っていました。
まだ幼かった私でも流石に、これは言ってはいけない言葉だったんだな〜と気付いた。
それ以降は絶対に兄弟が羨ましい等の言葉は口に出さないようにしています。
母は覚えてないかもしれないですが(笑)
兄弟への不満
私の友達はみな兄弟がいましたが、小・中学生の時に兄弟仲がいいという話はほとんど聞きませんでした。
成績優秀な友達は、「姉に比べたら私は全然すごくない。いっつも姉と比べられるし、完璧な姉なんて持たん方がいいわ」と愚痴っていました。
3姉妹の長女の友達は、「私は中学卒業まで携帯買ってもらえんかったんに、妹は中1で買ってもらえてる。不公平やわ!」と怒っていました。
そんな話を聞いていたので、兄弟もみんな仲良いわけちゃうんやな、嫌なこともあるんやなと思ったのを覚えています。
鮮烈な嫉妬
実際に兄弟というものに鮮烈な嫉妬を感じたのは従兄弟に妹ができた頃でしょうか。
私が15歳、従兄弟10歳、そして従兄弟の妹が生まれた。
正直めちゃくちゃ羨ましかったです。
当時15歳。私には絶対に兄弟は手に入らないと分かっていたからこそ、望まずとも手に入った従兄弟に嫉妬したのです。
でもその嫉妬は意外と簡単に消えました。
愛情の偏り
赤ちゃん(従兄弟の妹)が産まれると、叔父さんと叔母さんは赤ちゃんに付きっきりになりました。
側から見てもわかるくらい、従兄弟への対応が薄くなっていました。
そしてその状態は長く続く。
下の子のほうが愛嬌があるからなのか、何なのか…なんで親は2人もいるのに従兄弟は構ってもらえないのか、私にはよくわかりませんでした。
従兄弟家族と会うのは年に2日ほどだったので、たまたまだったのかもしれません。
でもやっぱり、そういった愛情の偏り(のように私は感じた)を目の当たりにすると、兄弟って良いことばかりじゃないんだなと本気で思いました。
少なくとも私はずっと愛情をもらえていたなって、気づいた瞬間でもありました。
大人になって感じること
一人っ子っぽい
私がマイペースで時折自分本位な考え方をしてしまっていたからだとは思いますが、よく言われました。
これ、褒め言葉じゃないですよね?(笑)
この一人っ子っぽいっていう言葉の曖昧さ。
自分なりにもがいて変わって今の自分が在るのに、「一人っ子だからこの性格になった」と言われている気がしてとても嫌でした。
でも一人っ子っぽくないねと言われると、それはそれで嬉しいという矛盾。
私の中にも偏見があることを白状しておきます。
カルチャーショック
兄弟構成が性格に与える影響は大きい、と思った出来事がありました。
「一人っ子やと自分の意見が通ること多いやろ?私はお姉ちゃんとか妹がいたから自分の意見が通らんのは当たり前って環境で育ってきた。」
と話したのは3姉妹の次女の友達。
私はとりあえず自分の意見を言って、それが通れば嬉しいし通らないなら仕方ないという考え方をしています。
でもその子は、意見の衝突を避けたいという気持ちのほうが大きいから、違う意見のときはあえて言わないと言っていました。
なんでいっつも他の人の意見に合わせて自分の意見言わへんのやろ?と思っていた私にとっては、控えめに言ってカルチャーショックでした。
そうか、これは育ってきた家庭環境から成り立っている考え方なのか、と。
こんなにも当たり前という前提に差があるのか、と本気で驚きました。
生まれた時から当たり前を形成していく家庭環境の影響は侮れないなと思った記憶があります。
そしてそんな些細な出来事から、他人と自分の当たり前は違うということを実感しました。
兄弟が羨ましい
けれどやっぱり大人になって思う、兄弟は羨ましい。
絶対的な味方(ではない場合もあるかもやけど)である身内が1人多いって、もうそれだけですごいこと。
身内では当たり前かもしれない人生を通して縁が切れないという関係を友達と築くことがどれだけ大変か・・・。
そんなことを思うと、兄弟って良いなと思ってしまいます。
大人になると兄弟仲が急激に良くなって「兄弟サイコー!」なんて言い出す人もいますが、私からすれば気づくの遅すぎやろって話…(笑)
身内は貴重です。大事にしてください!
将来のこと
一つだけ不安があります。それは親のこと。
私にとって親が二人しかいないのと同様に、親にとって子は私だけなんですよね。
もし介護が必要になったらどうする?私が子供を産めなかったら親は孫の顔を見ることはできないのか…
なんて、気が早いようなことを時折考えてしまったりします。
兄弟がいたら親のピンチの時も助け合うなんてこともできるのかな?とか妄想しますが、相続で骨肉の争いが繰り広げられるなんてこともあるでしょうしね。
どっちもどっちなんかなと最近は思います。
私のなかの答え
一人っ子はかわいそう?
この問いに対する答えは持ち合わせていません。
というか、人によってかわいそうの基準が違うのだから、この問い自体がナンセンス。
ただ一つだけ言えることは、一人っ子だったから今の自分があるんだろうなということ。
で、その自分を愛せているなら一人っ子で良かったと言えるし、そうでないなら一人っ子を恨むのかもしれない。
私に優秀な兄弟がいたとして、兄弟間で比較されていたら、今のようにのんびりとした性格じゃなかったかもしれない。
もっと自分の意見を言えなかったかもしれない。もっと自己肯定感は低かったかもしれない。
その可能性は、大いにある。
でもね、思うんです。
私だって小さい時から自信を持てていたわけではないし、色んな経験を経て今の私になったわけで。
全部が全部一人っ子だったからってわけじゃない。
結局一人っ子というのは自分を形成する環境の一つに過ぎないのかなと思いました。
だから子供にとってメリットもデメリットもないと言いたい。
悲観しないで
上述したように、一人っ子にメリット・デメリットがあるとすればそれは親が思うこと。
私は一人っ子という与えられた環境のなかで必死に生きてきただけで、そこにメリットがあったのかもデメリットがあったのかもわからない。
案外そんなもんなんじゃないですかね?
だから勝手に、一人っ子だとかわいそうかな?とか思わないでほしい。
かわいそうなんて言ったら、一人っ子でも兄弟がいても”かわいそう”な環境になる可能性はあると思う。
まぁかわいそうが何を指すかはわからないけれど。
そんな、兄弟がいないくらいでできる人間性の差なんて、個性の範疇!と私は言い切りたい。
さいごに
母に聞いてみた
この前母に一人っ子の子供を育てた話を聞いてみたので共有しておきます(笑)
うどん
うどん母
うどん
うどん母
母の心遣いが功を奏したのか、確かに私は外で遊び回る子でした(笑)
こんな記事を書こうと思わなかったら母に聞く機会もなかったと思うと、やっぱブログやってよかったなって思えます。
あとがき
今回は一人っ子という視点で過去を振り返ってみました。
誰かに何かを届けたい!みたいな大層な思いはありません。
検索結果があまりにも偏っていたので、一人っ子代表としての文章を書いてみたかっただけです。
自分の過去と向き合うのは疲れますが、また一つ自分に詳しくなれたような気がします。
そうやって自分を知っていくほど、自分を好きになれるんじゃないかなと思っているので今後もブログを利用しちゃおうかな〜と画策中です。
長文読んでくださった方、文字が多くてすみません!
ありがとうございました!!
ではでは( ´ ▽ ` )