私は、学生のどの時代を切り取っても”授業中によく寝る子”でした。
寝たくないのに、話を聞きたいのに、いつの間にか意識が遠のいてしまうのです。
寝ないように抗い続けているような感覚なんですが、周りの人には「めっちゃ寝てたで?!」と言われる。
それは社会人になっても治ることはなかったのですが、幸いなことに対処法に出会うことができました。
今回記事を書こうと思ったのは、自分と同じような悩みを抱えている人に可能性の一つとして伝えたいことがあるからです。
授業中の居眠りは自分の意思が弱いから。自分が怠惰やから。自分はダメな人間やから・・・。
そんな風にリアルタイムで悩んでいる人がいるなら、この記事を読んでほしい。
授業中の居眠りには原因がある、という可能性について知って欲しいのです。
授業中に寝てしまう子
私は小学校高学年あたりから、授業中に寝てしまう子でした。
塾の先生には「眠り姫」と呼ばれましたし、中学・高校では寝ていると頭をはたかれました。
授業中に寝る=怠惰
そんな印象を持たれてもおかしくないですが、私は至って真面目な子供でした。
出された宿題はちゃんとやる、勉強も嫌いじゃない、テストは高得点目指して頑張る。
私は授業中に寝たいと思ったことは本当に一度もありませんでした。
あまりにも眠っているので、「そんなに眠たいの?」とよく驚かれました。
しかし、決して眠かったわけではないのです。
意識が遠のいていつの間にか寝てしまっているという感覚で。
意識が戻ると脳内が冴え渡って、その後は授業を集中して聞くことができました。
ですがまた、別の授業が始まって先生の話を聞いているといつの間にか寝てしまう。
それを繰り返していたので、一睡もしなかった時は心の中でガッツポーズしてました。
側から見たらなんじゃそりゃって話ですよね。笑
授業中に寝るのは気合が足りないのか
なんでこんなに寝てしまうんやろう?
私はずっと悩んでいました。
お金を払ってくれている両親にも、いつもノートを見せてくれる友達にも申し訳ない。
「授業中 寝ない方法」
こんな検索もしょっちゅうしていました。
カフェインをとる、睡眠を十分に取る、足を浮かせる、手をつねる、ツボを押すetc…
色々な方法を試しましたが、解決策にはなりませんでした。
寝ないで済むなら立って授業受けたい….と思ったことも何度もあります。
(先生にそう言い出す自信はなかったので実行には移していません)
ある日、
「授業中に寝るのは意思が弱いから。授業聞く気ないやろ(笑)」
と言われたことがあります。めちゃくちゃ悔しかった。
聞く気はある!それは本心。
でもじゃあ何で寝るん?って聞かれると答えられない。
そんな自分が嫌で嫌で仕方なかったです。
しかし大した解決策も得られないまま私は大学院まで進みます。
正直、無事に高校・大学と進級できたのは周りの人のおかげだと思います。
寝ている私に呆れながらもノートを見せてくれた友達には感謝しかありません。
(性格も相まってか、寝ていても笑われて許されるキャラとして見てもらえたのは救いでした)
社会人になったら治るだろう
学生は緩いから。流石に社会人になったら寝ることはないはず。
そう思っていたのですが、本質は変わらなかった。
セミナーや部内の会議で寝てしまうという不始末。
やばい新人が入ってきたと思われていたことでしょう・・。
今後社会人としてやっていけるのか不安で不安で仕方なかった。
これは本当にどうにかしなければ、と思い全力で調べまくりました。
そこで最初に行き着いたのが「睡眠障害」という可能性。
自分では寝れていると思っていても、実際は全然眠れていないのではないか?
もしかしたら睡眠の病気かもしれん。
そう思った私が赴いた先は睡眠クリニックでした。
睡眠クリニックへ
睡眠クリニックへ行き、今までの居眠り癖のことなどを全て先生に話しました。
ナルコレプシーを疑って赴いた私。泊まり込みで睡眠診断も行いました。
しかし数回の通院でわかったのは「睡眠障害ではない」ということだけ。
当てが外れた私は、本当に絶望的な気持ちになりました。
この居眠り癖は病気ではなくて、ほんまに自分のせいなんかな?
でもどうやったら寝ずに済むのかわからん..
寝ずに済むような薬があるならすぐに飲みたい….
病気でないなら何やねん…診断が下りなければ薬ももらえない。
ですが私には残念なことに一つ確信がありました。
この居眠りは自力で治せるものではない、と。
それからまたネットで調べまくり、新たな可能性を見つけました。
ADHDの可能性
ADHD(注意・欠如多動症)という障害。
近年話題になっているものですが、ADHDと睡眠障害は密接な関係があるという記事を見つけました。
ADHDの特徴を調べてみると、なんとまぁ、当てはまる当てはまる。
びっくりしました。
物忘れが多いとか、計画を立てて進めるのが苦手とか、それは私が苦手なだけだとずっと思っていたのですから。
まさかここで居眠り癖も全て繋がるなんて。
調べれば調べるほど確信が持てました。
そしてなんと、世の中には同じ悩みを持っていたけれど薬で解決できた人がいるという。
私はすぐに精神科を探しました。
精神科へ
精神科というのはどうにも公に口にしずらいイメージを持っていたので、
まさか自分がお世話になるとはこの時まで少しも思っていませんでした。
ネットで調べたコンサータという薬を処方してもらうために精神科へ赴きましたが、
実際に診断が降りるまでには3回程度通院が必要でした。
またADHDの診断が降りるには本人だけでなく第三者の証言が必要で、
母と共に精神科へ赴き、私の居眠りや物忘れなどの話を医者に証言してもらいました。
そんなこんなで無事診断も降り、私はコンサータという薬を処方してもらうことができたのです。
薬の効果
結論から言うと、薬の効果は絶大でした。
薬を飲んだ日は全くもって眠くなりませんし、常に頭が冴え渡っているような感覚で過ごすことができました。
ただし薬が切れると脱力感に襲われるので、最近は会議の日やデスクワークの日にしか薬は飲んでいません。
ですが私にとって、薬はお守りです。
自分の理解が追いつかない難しいセミナーや会議に対して、自動的に脳がシャットダウンして意識が飛んでしまっていたのですが、この薬を飲めばそれが起こらない。
それがわかっただけで私はこれからの社会人生活やっていけるという自信がつきました。
さいごに
正直、ADHDという特性と、この薬ともっと早く出会うことができていたら
もっと学生時代も勉強できていたのではないか?と思いました。
こんなに傷つくことはなかったんじゃないか?とも思います。
だからこそ、同じような悩みを持って必死にネットで検索している人に届いて欲しいと思ってこの記事を書きました。
もしかしたら全然違う解決策になるかもしれないけれど、原因を探すことは大切です。
自分を責める前に、自分の気合い・心構えetc以外の可能性を探してみてほしいです。
長々とお付き合いくださりありがとうございました!